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アルコール飲料に含まれる硝酸イオン
 お茶のほかによく飲まれる嗜好品に,忘れてはならないアルコール飲料があります.今回は,星の数ほどあるアルコール飲料のなかから,蒸留の工程のない種類を選んで硝酸イオン濃度を測定してみました.おそらく,蒸留されると,原料である農産物の影響がほとんどなくなってしまうのではないかと考えたからです.  お茶と違ってアルコール飲料は,何かの機会にたくさんの量をいちどきに飲む人や,何を忘れても晩酌だけは欠かさないとい人など,人によってまた日によって摂取量が様々で、また頻度もかなり違うという飲み物.もちろん,お茶よりもたくさんの量を飲む人も多いので,それなりに含まれる硝酸イオン濃度が気になるところです.
(試料)
 蒸留の工程のないアルコール飲料を選んで,硝酸イオン濃度を測定します.いずれのアルコール飲料もコンビニエンスストアで購入しました.
■白ワイン
 ハーフボトルで購入.アルコール12%,産地はラングドック地方,ブドウはソービニヨンブラン.
■赤ワイン
 ハーフボトルで購入.アルコール13%,産地はラングドック地方,ブドウはカベルネソービニヨン.
■ビール
350mL缶入りで購入.アルコール5.5%.
■清酒
アルコール13%以上14%未満.
(測定方法)
 各試料とも,そのままスポイトで,硝酸イオンメーターに取り分けました.
(測定結果)
080508T01.jpg
■清酒(日本酒)は低い値を示す
 今回測定した4つのアルコール飲料のなかでは,清酒が一番低い値を示しました.清酒は蒸したお米を麹・水と合わせて仕込み,上澄みを濾過して製品とします.蒸留こそしませんが,ワインやビールと違って,瓶詰めの際に濾過した上澄みを50~60℃に加熱する「火入れ」という工程があります.これは,加熱することで,上澄みに残っている酵母の酵素の働きを止める目的で行われるものです.  野菜も加熱すると,硝酸イオン濃度が低くなりますので,この「火入れ」の工程によっても硝酸イオン濃度が低くなることが考えられます.日本酒の中には,「生酒」と呼ばれる,「火入れ」の工程のない種類のものもあります.機会をみて,この「生酒」の硝酸イオン濃度も測定してみたいと思います.
■赤ワインと白ワイン
 赤ワインは,潰したぶどうに酵母を入れて発酵させますが,白ワインは潰したぶどうをさらに絞って,その絞り汁だけを発酵させます.当然,肥料の影響は,白ワインの原料であるぶどうの汁だけの状態よりも,赤ワインの原料である果皮も残っている潰しただけのぶどうのほうが,より大きく残っていると考えられます.今回の測定結果も,赤ワインのほうが,白ワインの2倍以上の濃度を示しました.
■ビール
 ビールは,発芽した大麦に水などを加え,さらにホップを加えて加熱し,濾過した液体を冷却・発酵させて製品とします.ですので,原料のなかで施肥されて栽培される農産物は,大麦とホップです.過熱の工程のある割には,硝酸イオン濃度は比較的高い値を示しました.大麦やホップの栽培時に使われる肥料の量を調べてみたいと思います.


Category 硝酸イオン Part2 | June 09, 2008 | 投稿者 admin : 05:44 PM | コメント (0)


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