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« 硝酸イオンメータの中間レポート |メイン| NYでも硝酸塩濃度を測定してみました »

硝酸イオンQ&A■ペーストしたほうれん草の冷凍と冷蔵 編
 硝酸イオンメータ(堀場製作所)を用いて,ほうれん草をそのままの状態で保存した場合とペースト状にして保存した場合とで,含まれる硝酸イオン濃度に違いがあるのかのかを調べてみてみました.  「硝酸イオンQ&A■ほうれん草の冷凍と冷蔵 編」では,ほうれん草を加工せずにそのまま「冷凍」あるいは「冷蔵」で保存した場合,硝酸イオン濃度にはあまり変化がみられないという結果になりました.今回は,ほうれん草は,ペーストなどの加工を加えて缶詰としたり,ジュースやスープにして商品化され出回っていることに目を向けてみましょう.ここでは,ペースト状に加工したものを,6日間「冷蔵」または「冷凍」して,含まれる硝酸イオン濃度が加工される前と比べてどのように変化するのかをみてみます.

(測定方法)
 生のほうれん草をスーパーマーケットで購入し,そのまま 20g ずつに取分けます.「加工しないほうれん草」は分取した 20g ずつをポリ袋にいれ「冷凍」あるいは「冷蔵」したもの,「ペーストしたほうれん草」は,分取した 20g ずつすり鉢ですってガラス瓶に移し,「冷凍」あるいは「冷蔵」したものを指します.

 購入した日を0日目として, 「硝酸イオンQ&A■ほうれん草の冷凍と冷蔵 編」と同様に次のような方法で硝酸イオン濃度を測定しました.「ペーストしたほうれん草」の測定は,冷蔵あるいは冷凍から30分以上おいて常温に戻し,20gのほうれん草を保存した瓶に直接,40mLの水(水道水)を加えて手順2.以降と同様の手順で測定しました.したがって、この硝酸イオン値は実際の値よりも少なくとも3倍に希釈した際の値であることに注意してください。

1.まず20gのサンプルをすり鉢ですってペースト状にします.

2. 1.に40mLの水(水道水)を加えて30分間浸漬ろ過し,その後ろ過をし,そのろ液を測定することにします.

3.その後,静かに上澄み液をさらし綿でろ過します.そのろ液の硝酸イオンを測定しました.

4.6日間冷蔵・冷凍したサンプルともに同じように上記2.3.の手順で測定しました.


(測定結果)
 実験は各サンプルごとに1回実施しました.硝酸イオンの計測は,すべて 5 回測定し,その平均値を示しています.




【※希釈した状態で計測した数値をそのまま記載】

(考察)
■ペーストして冷蔵すると硝酸イオン濃度が低くなる.
 今回の測定結果から,ペーストして冷蔵保存すると,ペーストしないで冷蔵した場合と比べてかなり低い結果となりました.そのまま冷蔵したものよりも,ペースト状にして冷蔵したほうが,6日目の硝酸イオン濃度は低くなるという結果が得られました。



■ペーストして冷凍すると硝酸イオン濃度が高くなる.
 ペーストして冷凍保存した場合には,そのまま冷凍した場合よりも硝酸イオンが高くなるという結果になりました.もちろん,冷凍保存している間に,肥料を加えているわけではありませんので,おそらくは,ほうれん草の中に含まれていて加工しない状態では測定できなかった硝酸イオンが,測定可能な状態になったと考えられます.
 冷凍した場合には,ほうれん草の細胞内の水分が冷凍によって体積が増え,それによって細胞壁が破砕されるなど,すり鉢による破砕よりももっと細かなレベルでの破砕が起こることが知られています.今回の測定結果とのこの細かなレベルでも破砕になにか関連があるかどうかについては,今後もう少し検討を深めてみたいと思います.

Category 硝酸イオン Part2 | December 04, 2006 | 投稿者 admin : 04:00 PM | コメント (0)


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