■キャリングケースの出来が良い
僕のpH計の使用目的はビオトープを作る休耕田ならびに稲作をおこなう休耕田の水質チェックが主な目的ですから、測定器を持ち運ぶキャリングケースはコンパクトで丈夫なものがよいです。
「フナコシpH5011A」も「Twin pH B-212」も写真でも分かるようにコンパクトな専用のケースは付属していますが、「Twin pH B-212」のケースの中はウレタンスポンジが施してあり、振動や落下に対しても、ある程度の保護効果が期待できそうです。
「フナコシpH5011A」のケースには、本体の保護用素材は採用されていません。
後で述べますが、このことが大きなトラブルを引き起こしたのも事実です。また「Twin pH B-212」のケースはpH4、pH7、2種類の標準液とスポイトを収納できるのも便利ですね。
■実際に測定をしてみた
「フナコシpH5011A」、「Twin pH B-212」、両者を使い、実際に休耕田に溜まった水や畦の水路、海岸に面した水路の水、合計4箇所のpHを測定してみました
「フナコシpH5011A」の特徴はセンサー部を手で引っ張ると収縮することです。縮めた状態で約3cm弱、伸ばした状態で約8cmほどになります。このセンサーを試験水の中に漬ける「浸せき測定」をおこないます。
「Twin pH B-212」の場合は、スプーンに似た、センサー部に、テストする水を滴下する「平面測定」か、センサー部自体を直接、試験水に漬ける「浸せき測定」の、いずれかを選択できます。
測定場所は4箇所とし、各場所で最低3回は測定し、その平均の値を測定結果としました。
「フナコシpH5011A」の場合、小数点2桁まで測定表示しますので、その結果を記載しています。
キャリブレーションですが、どちらも専用の標準液を使用しマニュアルに指示されている通りにおこなっています。
「フナコシpH5011A」はpH7.00に出来る限り近くなるように、マニュアル操作でキャリブレートを実行し、測定は「浸せき測定」でおこないました。

「Twin pH B-212」はpH6.86とpH4.01のオートキャリブレートです。
測定は「平面測定」と「浸せき測定」でおこないました。
各測定ポイントで測定した後に、センサー部は
「フナコシpH5011A」は蒸留水で
「Twin pH B-212」は水道水で洗浄しました
両者を同一にしなかったのは、メーカーで指定された方法をとったからです
■pH測定結果
各測定場所での結果は、右に示す表にあるような値になりました。堀場の製品とカスタムの製品との間で少しずつ差異がありますね。
どのような場所で測定を実施したか、みて頂きたいと思います。
※以下は表中の各測定場所の写真と、その測定結果です。
(1)畦道水路 堀場6.9 カスタム7.01
(2)ビオトープ予定地 堀場7.1 カスタム 7.00
(3)田んぼ予定地 堀場6.5 カスタム 6.34
(4)海岸水路 堀場6.8 カスタム 6.73
測定器の精度ですが、スペック表によりますと以下のようになっています
・「フナコシpH5011A」は測定確度プラスマイナス0.01pH
・「Twin pH B-212」は再現性プラスマイナス0.1pH
測定結果を見る限り、水質はビオトープを作る上で、問題のないpHであることが分かりました。
実際のところ、両者ともに測定していると、時間とともに値は変化していきます。
「Twin pH B-212」の場合、「安定マーク」が出たところの値を記録すれば済みます。これはとても便利です。ストレスがありません。しかし、「安定マーク」自体が、時間とともに何度も表示されますから、3回表示された「安定マーク」の値を記録して、その平均値を読み取ることで最終的なpH値としました。「フナコシpH5011A」も同様ですが、フナコシの場合は連続して値が変化していきますから、値の変化が落ち着いたところをpH値としています。この作業を同一箇所において最低3回はおこないました。上記の測定結果は、さらに、それらの平均値です。結果として両者の誤差は1%~2%程度で、この程度の差は標準液のpHの誤差、あるいはキャリブレーション操作の誤差、キャリブレーションの変動などで起こりうるかもしれません。結果として、僕が作ろうとしているビオトープの水質管理という点では、測定性能的には両者ともに合格です。