帯広の十勝やっちです。
きちんとした実験を行いましたので報告します!
■目的
・堀場製品である携帯型pHメーターをモニターテストし使いやすさとその優位性を確認する。
・検査データを応用し、今後の農業技術としての利用に役立てる。
■試験圃
①小麦収穫後、残渣処理を行った小麦畑。
②①の圃場にライムケーキ資材&えん麦投入後、秋のえん麦プラウ耕起前。
③馬鈴薯のそうか病多発地区。
■実験内容
今回は試験圃①の小麦収穫後の圃場のpHの調査を行いました。
この圃場では3年前に十勝農業共同組合連合会農産科学研究所において土壌診断が行われており畑のpH分析値は5.4と作物全般の適正値よりやや低い数値となっています。
この土壌診断の土壌の採取の仕方は圃場のやや中に入った角4カ所・真ん中1カ所となっており、それを混和のちサンプルとして研究所で診断を行うわけです。しかし5.5haという広い畑の土壌のサンプルを混和するということは圃場内でのサンプル格差が認められず、作物での品質格差にもつながります。これを改善しようと携帯・簡易検査な可能な堀場式pHメータが有効と考えます。
そして
・各場所のサンプルをその場で測る
・圃場pH格差を知る
・有効な資材投入を行う
これにより
・資材の節約
・作物生産の均一化
・高pHによるそうか病(馬鈴薯の危険な病気)の予防
が可能と考えました。
■モニターテスト
堀場式pHメーターを実際に使用し、検査しやすい方法を模索して次のようにして行いました。
・コンパクトpHメータ B-212形&付属スポイト
・ペットボトルの空き容器×2
・純水
・水道水
・携帯電話(F900iT)
・丸形鍬(スコップやシャベルでも可
を用意しました。

事前準備として空きペットボトルのふたに画鋲を刺し穴を開けたものを二つ用意し、中に純水・水道水を別にして入れておきます。
では、モニター開始です。
まず目当ての土壌サンプルの採取です。
鍬で土を掘り返し10cm位の土を採取します。
採取したサンプルは粉々にしておくのがベスト。

それをpHメーターのお椀部分の検査部に乗せ、スポイトなどで純水をかけます。
このとき土がころころだったり量が少ないと純水部分が直接電極がふれてしまい純水に近い値がでてしまうので注意。

そして平らなところに起き安定マークがでたら検査完了です。

洗浄はペットボトルに入れた水道水で、ペットボトルを手で握ることにより水がぴゅーっと飛び出るようなるのでその圧を利用して洗浄が簡単に行えます。ペットボトルはサントリーのイエモンが握りやすく最高です。
洗浄後は息でフッと水を吹き飛ばします。それで終了。時間も手間もすごく少ないことがわかりました。

またサンプル調査を行った場所が確認しやすいように携帯のタッチパネルを応用して簡単な地図を作りました。
自分がサンプリングした場所に色別で印を付け、場所ごとのpHが一目でわかるようにしています。

一通りサンプル調査が終わったら考察を行い、pH別にどこに資材をいくつ投入するかを決めます。
今回の資材投入はライムケーキという石灰質資材で、pHを上げる効果があります。
今年ライムケーキはコントラクターに頼みました。
ライムケーキはライムスプレッダという機械で散布を行います。

携帯で作った地図はメールや赤外線送信により簡単にオペレータに移すことが可能でした。
調査後のpH測定地図です。

上半分が高pHで特に赤い部分は4年前堆肥が積まれた畑で、その後馬鈴薯のそうか病が認められています。ですのでこれ以上の石灰質資材の投入は危険ですので投入をやめました。
下半分はpHがやや低く石灰質資材の投入の効果があります。
実験後に思い出したのですが今回の圃場では20年前(物心が付いた頃)に半分に畑が区切られており、その前畑の栽培方式によりpHが分かれたのだと考えられます。
ですのでそれらpHやそうか病に弱い品種の栽培を配慮しながらライムケーキを播いてもらうことにしました。ただし今回は取り寄せた量が多かったので少し多めの投入となってしまっています。
結果
圃場内でのpH格差が簡単に確認でき、有効的な資材投入によりコスト削減・そうか病の回避をすることができました。
今回は畑の整地統合により特別な結果が出ましたが、そんな畑は結構あるものだし小規模畑の大量サンプリング検査にも有効だと考えられます。
また検査機は携帯性や簡易性・防水性に優れ多くのサンプルを簡単・ラフに調査することが可能です。
■反省
サンプル検査終了後にライムケーキの量を決めればよかった。
今度は小麦の播種後の畑を車で走れる頃にサンプルを取ればちゃんとした資材活用ができたに違いないですね。
今回はこんな感じです!